不動産の売却で確定申告が不要なケースとは?特例についても解説
目次

不動産を売却すると、所得税と住民税が課される場合があります。
その場合は確定申告が必要ですが、不要な場合もあるため、税金の負担を軽減するために、事前に不動産売却と確定申告の関係について理解を深めておくことが大切です。
そこで今回は、不動産の売却で確定申告が不要なケースや、忘れた場合の対処法、確定申告に関係する特例について解説します。
不動産の売却をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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不動産の売却で確定申告が不要かどうかを確認する方法

不動産の売却で確定申告が不要なケースとはどのような場合なのかを解説する前に、まずは不動産売却と確定申告の関係について確認しておきましょう。
不動産の売却と確定申告の関係
不動産の売却で税金が発生するのは、譲渡所得(利益)を得たときです。
譲渡所得に対して、「所得税」「住民税」「復興特別所得税」の3つの税金が課されます。
これら3つの税金を総じて「譲渡所得税」といいます。
譲渡所得税は給与所得などの分けて納税する「分離課税」であるため、不動産を売却した翌年の確定申告の時期に、税務署に税額を申告し納付しなければなりません。
確定申告が不要かどうかを確認する方法
確定申告は、譲渡所得が発生した場合に必要になります。
つまり、譲渡所得が発生しなければ、確定申告は不要ということです。
譲渡所得が発生するかどうかは、以下の計算式で把握できます。
譲渡所得=譲渡価額-取得費-譲渡費用
それぞれの項目の内容は、以下のとおりです。
●譲渡価額…不動産の売却価格
●取得費…不動産の購入代金と、購入時にかかった諸費用の合計
●譲渡費用…不動産を売却するためにかかった諸費用
上記の計算式で生じた譲渡所得に対して譲渡所得税が課されるため、計算の結果がプラスになった場合は確定申告をしなければなりません。
計算の結果がゼロ以下になった場合は、譲渡所得税は課されません。
したがって、確定申告は不要です。
税務署から問い合わせがくる場合がある
不動産の売却価格から取得費や譲渡費用といった経費を差し引き、マイナスになれば確定申告は不要ですが、税務署から問い合わせがくることがあります。
なぜなら、不動産を売却すると所有権移転登記をおこなうため、不動産の売買がおこなわれたことを税務署でも把握しているからです。
不動産を売却すると大きなお金が手元に入ることから、譲渡所得が生じる可能性があるため、確定申告をおこなわなかったことに対する理由を聞かれる可能性があります。
その場合は、売却価格から差し引いた取得費や譲渡費用を証明できる書類を準備し、内容を説明すれば問題ありません。
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不動産の売却で確定申告が不要だと勘違いした場合や忘れた場合のリスク

先述した譲渡所得を算出する計算式に当てはめれば、確定申告が不要かどうかを把握することはできますが、実は譲渡所得を得ていたということもあり得ます。
たとえば、取得費や譲渡費用に該当すると思って差し引いていた費用が、実際は適用されず差し引けなかった場合、譲渡所得がプラスになります。
その場合、不要だと思っていても、本来は確定申告が必要です。
確定申告をしなかった場合に生じるリスク
確定申告が必要であるにも関わらず、手続きしなかった場合は、以下のようなリスクが生じます。
無申告加算税や延滞税が発生する
確定申告をしなかった場合は、ペナルティとして無申告加算税を徴収されます。
無申告加算税は、納税額が50万円以下の場合は納税額の15%、納税額が50万円を越えていると20%です。
また、納付期限からの日数に応じて、納税額に一定の税率を乗じた延滞税も発生します。
融資が受けられない
確定申告が必要であるにも関わらず、納税しないという行為は、脱税として犯罪になります。
たとえば、事業を営んでいる方が融資を受けたい場合に、融資審査にとおらない可能性があります。
確定申告をしなかったことで、事業をするための融資が受けられないということもあり得るのです。
確定申告を忘れたときの対処法
確定申告の手続き自体を忘れた、必要なことを知らなかったというケースもあるでしょう。
先述のとおり、不動産を売却すると、税務署から問い合わせがくる場合があります。
そのときに気付いた場合は、税理士に相談し、譲渡所得を計算したうえで速やかに期限後申告をおこなってください。
期限後申告をおこなう場合は、税務署へ必要書類を提出する日に納税しなければなりません。
したがって、必要書類と納める税金を準備して申告しましょう。
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不動産の売却で確定申告が不要でも特例を利用する場合は必要

不動産の売却で発生する譲渡所得税を軽減するための特例が設けられています。
特例を利用する場合は、下記の計算式のように控除額を差し引いて、最終的に残った金額が課税譲渡所得となります。
課税譲渡所得=譲渡所得-控除金額
課税譲渡所得がゼロ以下なら譲渡所得税は発生しないため、積極的に特例を利用して税金を抑えましょう。
そこで最後に、不動産の売却で利用できる特例について解説します。
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例
マイホームの売却で得た譲渡所得から、最高3,000万円の控除を受けられます。
一般的な住宅の場合、売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いても利益が3,000万円残るケースはあまりないでしょう。
したがって、この特例を利用すれば、課税譲渡所得がゼロ以下になる可能性が高いです。
マイホームを売ったときの軽減税率の特例
不動産を取得してからの所有期間が10年を超えている場合に利用できる特例です。
譲渡所得税の税率は、不動産を所有していた期間によって決められています。
不動産の所有期間が5年以下であれば「短期譲渡所得」、超えている場合は「長期譲渡所得」と区分され、5年を境に税率が以下のように異なります。
●短期譲渡所得…39.63%
●長期譲渡所得…20.315%
この特例を利用すると、課税譲渡所得が6,000万円以下の場合、税率が14%となり、通常の長期譲渡所得より税額が安くなります。
また、3,000万円の特別控除の特例との併用が可能であるため、併用することで大幅な節税ができます。
特定のマイホームの譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例
不動産を売却して損失が生じることもあります。
この特例を利用すると、住宅ローンが残っているマイホームを売却した際に生じた譲渡損失に対して、「損益通算」および「繰越控除」ができます。
先述のとおり、不動産の譲渡所得は、給与所得などとは切り離して税金を計算する「分離課税」です。
給与所得に課される税金は、会社が給与から天引きして預かり、納税者本人に代わって納付する「源泉徴収」という仕組みになっています。
この特例を利用して不動産の売却で生じた譲渡損失を申告すると、すでに会社が申告した給与所得から、損失分を差し引いて所得が計算されます。
その結果、源泉徴収によって引かれ過ぎていた税金が戻ってくるのです。
これを、損益通算といいます。
また、損益通算によってほかの所得から譲渡損失を差し引いても、控除しきれないこともあります。
譲渡損失が残った場合は、翌年以降の所得から差し引く「繰越控除」が可能です。
このように、特例が適用されると、税金を軽減できます。
ただし、特例を利用するためには確定申告が必要です。
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まとめ
不動産を売却して譲渡所得を得ると、譲渡所得税が課されるため確定申告をしなければなりませんが、譲渡所得がマイナスになれば確定申告は不要です。
譲渡所得を得た場合でも、特例を利用することで課税譲渡所得がゼロ以下になれば、譲渡所得税は発生しません。
ただし、特例を利用するためには確定申告が必要であるため、特例の条件を満たす場合は、忘れずに手続きして節税しましょう。
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