不動産の所有形式を共有名義にするリスクは?将来的なトラブルも解説

物件や土地を共有名義にて所有していると、不動産を活用したいときに思わぬトラブルが発生する可能性があります。
共有名義のリスクや今後起こり得るトラブルなど、いろいろと不安に感じることもあるでしょう。
本記事では、不動産を共有名義にするリスクについて、将来的なトラブルと共有名義の解消方法とあわせて解説します。
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不動産の共有名義リスクは全員の合意が必要なケースがあること

不動産の所有形式を個人ではなく共有名義にした場合、内容によっては共有名義人全員から合意を得なければ、実行に移せません。
たとえば、10名中9名が賛成したとしても、1名が内容に反対すると実行不可能となるため、共有名義で所有している不動産を有効活用できなくなるリスクは高いといえるでしょう。
実際に、ほかの共有名義人の合意を得なければならない内容は、不動産の「売却」「賃貸」「リフォーム」の3点です。
共有名義による不動産所有のリスク①売却できない
ひとつの不動産を共有名義として所有すると、ほかの共有名義人に黙って勝手に売却することは不可能です。
民法第251条では、不動産は共有名義人の合意がなければ、売却などを実行できないとされています。
仮に不動産を2名が共有名義人として所有している場合、不動産の持分の割合が別の共有名義人より多いとしても、持分割合と売却の意思決定は関係ありません。
不動産の9割が自身の持分だとしても、ほかの共有名義人に売却したい旨を伝え、合意を得なければならないのです。
不動産の売却に合意しない共有名義人がおり、なおかつ説得できないケースでは、不動産をそのまま所有し続けるしかありません。
共有名義による不動産所有のリスク②賃貸ができない
共有名義人から合意を得られなければ、不動産を賃貸物件として活用することも不可能です。
民法第252条によれば、共有名義で所有する不動産の賃貸活用は、賛成した方の共有持分の合計割合が過半数にならなければいけないとされています。
たとえば、3名が共有名義にて不動産を3分の1ずつ所有しているケースでは、最低でも2名以上の合意を得ないと、賃貸物件としての活用ができません。
また、賃貸借契約にて不動産を有効活用する方法は借地借家法の適用対象となり、すべての共有名義人から合意を得る必要があります。
共有名義による不動産所有のリスク③リフォームができない
共有名義にて所有している不動産は、勝手にリフォームをすることも許されていません。
経年劣化による不動産価値の下落を抑えるためのリフォームであっても、独断での決定は不可能です。
実行するには、リフォームに合意した方の合計持分割合が、共有持分全体の過半数であることが必要です。
もし、リフォームに合意した共有名義人の持分割合が過半数に満たないと、経年劣化が進んで価値が大きく下がるリスクが想定されます。
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不動産の所有形式を共有名義にした場合の将来的なトラブル

不動産の所有形式を共有名義にすると、将来的に「税金の負担割合」「財産分与」「相続」に関するトラブルの発生リスクが高まります。
将来的なトラブルのリスク①税金の負担割合
共有名義を選択すると、固定資産税など不動産にかかる税金の負担割合に不満を抱く方が現れ、争いに発展するおそれがあります。
基本的に共有名義では、不動産の持分割合を参考に税負担の割合を決めますが、この決め方を不公平と感じる方も少なからずいます。
たとえば、不動産の維持管理を担っている方からすれば、同じ持分割合だからといって不動産の維持も管理もしない方と同額の税負担を求められても納得しにくいでしょう。
税負担の割合は、不動産の持分割合だけでなく、ほかの要素を参考にしながら決めることが大切です。
将来的なトラブルのリスク②財産分与
共有名義にてマイホームを所有する夫婦のケースでは、将来的に離婚した場合に財産分与でトラブルになるリスクが懸念されます。
そもそも結婚してから購入した不動産は、どちらか片方の名義だとしても財産分与の対象となります。
離婚後にどちらがマイホームに住むのか話し合うだけでも、意見がまとまらない事例は少なくありません。
共有名義の場合は、さらに夫婦共有の住宅ローンの返済問題が生じます。
ローンの返済が滞ると不動産は競売にかけられ、マイホームに住み続けていた方は住み家を失う可能性があります。
仲の良い夫婦でも離婚する可能性はゼロではないため、夫婦での共有名義を決める前にはよく検討しましょう。
将来的なトラブルのリスク③将来の相続
不動産の名義人が亡くなると、配偶者や子どもなど相続人に持分が相続されるため、将来的に共有名義人が複雑化するおそれがあります。
最初は共有名義人が2名だったにも関わらず、相続が次々と発生した場合は10名以上にのぼる事態も十分考えられるでしょう。
共有名義人が多くなるほど、不動産の売却や賃貸などにおける合意が取りにくくなり、将来的に不動産の扱いが困難になることも予想されます。
権利関係の問題が発生するリスクを危惧するなら、共有名義の解消を検討してみるのも良いでしょう。
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不動産の共有名義によるリスクの解消方法

共有名義状態を解消する方法としては「換価分割」「現物分割」「持分売却」の3パターンが挙げられます。
換価分割とは
換価分割とは、不動産を売却して得た代金を共有名義人それぞれの持分割合をもとに分配する解消方法のことです。
すべての共有名義人から合意を得られた場合に限り選択できます。
たとえば、不動産が3,000万円で売却できた場合、共有名義人が2名であれば、1,500万円ずつ分配して共有名義を解消できます。
換価分割は不動産を丸ごと売却できるため、一般的な不動産売却の相場と同程度の金額で売却できる点がメリットです。
持分割合を参考に、全員が現金を受け取ることも公平感があり、トラブルに発展しにくいでしょう。
ただし、換価分割を選ぶ場合、共有名義人の合意を得る必要がある点と、不動産を手放さなければならない点には注意してください。
現物分割とは
現物分割とは、分筆登記を用いて土地そのものを分配し、与えられた区画を共有名義人それぞれが所有する解消方法のことです。
100㎡の土地を2名の共有名義人で分けるケースでは、まず50㎡ずつに切り分けて、それぞれの土地をひとつずつ所有します。
現物分割であれば、単独所有の土地が手に入るため、ほかの共有名義人から合意を得ることなく、自由な形での活用が可能です。
しかし、現物分割は土地を対象とした方法であり、共有名義で所有している不動産に建物が含まれていると分筆登記できず、現物分割も選択できません。
土地面積が著しく狭かったり、台形など変わった形になったりすると土地の利便性が低下し、価値が下がるおそれもあります。
現物分割は、土地を共有名義で所有している方、土地の活用方法に関して意見が対立している方におすすめの解消方法といえるでしょう。
持分売却とは
持分売却とは、不動産のうち自分の持分だけを売却する解消方法のことです。
不動産の売却では、共有名義人全員の合意が必要ですが、持分だけの売却であれば、共有名義人から合意を得る必要はありません。
持分売却は買取希望の方が見つかりにくいため、実際におこなう場合は、共有持分を専門に取り扱う不動産会社に相談することをおすすめします。
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まとめ
不動産の所有形式を共有名義にすると、すべての共有名義人から合意を得ないと売却やリフォームなどはできません。
将来的に財産分与でもめるなどトラブルが起こるリスクが高く、共有名義解消の検討をおすすめします。
換価分割や現物分割などの方法から、メリットを参考にして選んでみてください。
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