共有持分の不動産売却でおこなう確定申告の流れは?注意点や税金もご紹介

共有持分売却窓口のお役立ちブログ

新井 一毅

筆者 新井 一毅

不動産キャリア22年

共有持分の不動産売却でおこなう確定申告の流れは?注意点や税金もご紹介

共有持分の不動産を売却するときに気になるのが「確定申告」の問題です。
必要書類にはどのようなものがあるか、どのような段取りで申告するのか気になっている方も多いでしょう。
そこで今回は、共有持分の不動産を売却するときに知っておきたい確定申告の流れや注意点・かかる税金をご紹介します。

共有持分の不動産売却で知っておきたい確定申告の流れ

共有持分の不動産売却で知っておきたい確定申告の流れ

共有持分の不動産を売却し、譲渡所得が発生したときには確定申告が必要です。
しかし、誰に確定申告の義務があるかは、それぞれのケースで異なります。
共有名義の不動産売却で、確定申告が必要なケースをいくつか見ていきましょう。

共有名義で所有している不動産を売却したときは全員の申告が必要

共有名義で所有している不動産を売却したときには、共有持分の代表者だけでなく、譲渡所得税が発生するすべての共有者が確定申告をしなければなりません。
不動産の共有者が、それぞれ個別に申請する必要があるので、忘れずにおこなうことが大切です。

共有持分のみを売却したときには所有者本人の確定申告が必要

不動産全体ではなく、共有持分のみを売却したときは、所有者本人の申告が必要になります。
共有持分のみの売却であれば、本人の判断で決定できますが、不動産全体の売却は誰か1人でも反対すると売却できないので注意しましょう。

確定申告の流れとしていつ申告するのか知っておこう

共有持分の売却後におこなう確定申告は、いつでも提出できるわけではありません。
原則として、確定申告の期限は毎年2月16日から3月15日までです。
この期間に、前年の1月1日~12月31日までの収入を税務署に報告します。
たとえば、7月に共有持分を売却したときは、翌年の2月16日~3月15日の間に確定申告をおこなうのが一般的な流れです。
ただ、ケースによっては、不動産の売却時期と確定申告までが長い可能性もあります。
そのようなケースでは、申告漏れを防ぐために確定申告のスケジュールを組んでおき、あらかじめ流れや必要書類を把握しておきましょう。

確定申告の流れを把握するときに知っておきたい必要な書類

共有持分を売却したときの確定申告書類は、通常のフォーマットとは異なります。
確定申告書B様式や分離課税用の確定申告書が必要になるので、忘れずに用意しておきましょう。
その他、以下の書類も必要です。

●不動産売買契約書
●仲介手数料の領収書
●登記事項証明書
●本人確認書類
●源泉徴収票


市町村の窓口だったり、勤務先だったりと、それぞれ入手先が異なるので、早めに取り寄せることをおすすめします。
必要書類が揃わなかったときや申告漏れがあったときは、確定申告の手続きがスムーズに進まなくなってしまうでしょう。
あらかじめ流れを確認しておけば、期限内に申告できないといった事態も防げます。

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共有持分の不動産売却で知っておきたい確定申告の注意点とは

共有持分の不動産売却で知っておきたい確定申告の注意点とは

共有持分の不動産売却をおこなうときには、いくつか注意点があります。
事前に注意点を把握していないと、申告漏れなどで損をしてしまう恐れもあるので注意しましょう。

共有持分の確定申告は各共有者がおこなう

不動産が共有名義のときは、代表者1人ではなく、各共有者が売却後に確定申告をしなければなりません。
申告をしないと、無申告加算税や延滞税などのペナルティが課せられるので、注意点として押さえておきましょう。
無申告加算税とは、期限内に確定申告をおこなわなかったために、加算される追徴課税のことを指します。
50万円までの納税額では納税額の15%、50万円を超える納税額では納税額の20%を追納しなければなりません。

また、延滞税とは、申告期限から時間が経つほど金額が上がる追徴課税です。
納税期限から2か月経過すると7.3%、2か月以降は14.6%の延滞税が課せられます。
さらに、重い罰則として「重加算税」もあるので、申告を忘れないように、不動産売却の流れとして確定申告のスケジュールも計画に組み込んでおくことが注意点です。

共有持分の売却益は他の所得とは合算しない

不動産を譲渡したときの所得は「分離課税」といい、他の所得とは合算できません。
申告するときには、「譲渡所得の内訳書」が必要になることも注意点となっているので、事前に作成しておきましょう。
内訳書の様式やフォーマットの入手方法は、国税庁と税務署の2種類です。
国税庁の様式は、ホームページからダウンロード可能となっており、自宅で気軽に書類が作成できます。
一方、税務署の様式は、窓口で書類を受け取るため、職員と相談しながら書類作成が可能です。
それぞれ申告者の状況に合わせて、適切な方法を選択してみましょう。

提出後の間違いは修正して再提出する

確定申告の書類を提出した後で、間違いに気付いたときは、修正して再提出する必要があります。
受付期間内であれば、最後に提出した書類がそのまま反映されるので、不備なくスムーズに手続きが進められるでしょう。
注意点をしっかりと理解しておけば、ペナルティが課せられる心配もありません。

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共有持分の不動産売却でかかる税金

共有持分の不動産売却でかかる税金

不動産を売却して利益が出たときには、売却益に対して税金が発生します。
売却益は「譲渡価格−取得費−譲渡費用−特別控除」で計算するのが一般的です。
これらを計算した結果プラスになったときは、税金として「所得税」と「住民税」が発生し、確定申告が必要になります。
所得税と住民税を計算するときの内訳は以下のとおりです。

所得税と住民税の計算方法

売却益にかかる税金を調べるには、まず譲渡価格を把握する必要があります。
譲渡価格は売却金額のことを指し、売買契約書などで確認可能です。
取得費は「購入価格−減価償却費」で計算します。
購入価格とは、不動産購入にかかった費用のことです。
不動産購入費用のほか、仲介手数料や不動産取得税などが該当します。
減価償却は耐用年数に分けて経費計上するもので、耐用年数が33年だと償却率は0.031%です。
これらに、譲渡したときに発生した費用や特別控除を差し引いて税金を計算していきます。

共有持分の不動産売却では登録免許税も必要

共有持分の不動産売却では、登録免許税も必要です。
そのなかでも、売主が支払う税金は抵当権抹消登記にかかる登録免許税で、不動産1件に1,000円かかります。
また、登記簿謄本に記載されている住所と現住所が異なるときは、氏名や住所変更の登記申請をしなければなりません。
その分、税金が発生するので、事前にどのくらいの経費がかかるのか確認しておきましょう。

不動産の売買契約書作成には印紙税が必要

不動産売却で売買契約書を作成するときには、印紙税が発生します。
契約書に記載されている金額に応じて税額が決まるので、あらかじめ確認しておくことが大切です。
500万円以下のケースなら印紙税は1,000円、1,000万円以下であれば5,000円の印紙税がかかります。
なお、印紙税は登録免許税と異なり、負担者が決められていません。
売主が全額負担したり、買主と折半したりと、ケースによってさまざまです。
実際には売主と買主が折半し、1分ずつ売買契約書を保管するケースが多くなっています。

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まとめ

共有持分の不動産売却では、所有者が売却後に確定申告をおこなうのが一般的な流れです。
注意点として、他の所得とは合算できないことを覚えておきましょう。
不動産売却でかかる税金には、所得税や住民税のほか、登録免許税・印紙税などがあります。


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