相続の代償分割について!メリットや遺産分割協議書の書き方もご紹介

共有持分売却窓口のお役立ちブログ

新井 一毅

筆者 新井 一毅

不動産キャリア22年

相続の代償分割について!メリットや遺産分割協議書の書き方もご紹介

財産を受け継ぐ場合、遺族が遺産を分割する方法にはどんなものがあるのか、気になる方もいるでしょう。
この記事では、亡くなった方の財産を分配する方法の種類や、代償分割の解説、メリットやデメリットについてもご紹介しています。
今後財産を受け継ぐ予定がある方は、ご参考になさってください。

相続における代償分割とはどのような方法

相続における代償分割とはどのような方法

人が亡くなると、その方が所有していた財産は近親者に遺されます。
遺産は故人の配偶者、そして血縁関係がある子どもなど、法で決められた親族が受け継ぐのが基本的な考えです。
引き継ぐ親族が1人のみ場合には、故人の財産はそのまま該当者に引き継がれます。
該当の親族が複数人いる場合には、該当者の間で遺産を分けるための話し合いと手続きをおこなう必要があり、遺産分割と呼ばれます。

遺言書がある場合の考え方

故人が遺言書を残していた場合は、遺言書の内容が優先されることが定められています。
民法には原則があり、財産は所有者自身が処分する方法を決めることができます。
また、個人は自ら決断する権利を有しており、国家であっても個人の意思に干渉することはできません。
そのため、遺言書を書き残して亡くなった際は、法律で定められている法定相続よりも遺言書の内容を優先する必要があります。

遺言書がない場合の遺産分割方法

亡くなった方が遺言書を残していない場合には、以下の方法によって財産を分割します。

等価分割

相続をおこなう方の間で、財産の現物をそのままの状態で分ける方法です。
たとえば、預貯金は故人の配偶者が受け取り、株券や車は子どもが受け取るといった分割方法です。
土地を分筆して分けるのも、等価分割に該当します。
名義変更の手続きのみで完了するため、もっともシンプルな方法です。
ただし、分割の方法や受け継ぐ方によっては、不公平感が生じる可能性があることがデメリットです。

共有分割

土地など分けにくい財産の場合、相続人が共有する分割方法です。
共有名義人が多い不動産は、売却する際に買い手がつきにくくなる可能性があります。

等価分割

等価分割とは、土地や住宅などの財産を売却して現金化し、そのあと親族で分ける方法です。
物理的に分割しづらい財産を公平に分けられる手段です。
不動産を売却する場合には、不動産会社を探し、仲介契約を結んだうえで売却活動がおこなわれます。
さらに、購入希望者が現れて交渉がまとまり、売買契約手続きが完了するまでには、数か月以上かかることがあります。
物件によっては、売却までにさらに時間がかかることが難点です。

代償分割

代償分割は、財産を受け継ぐ方が複数いる場合の財産分配の選択肢の一つです。
亡くなった方の財産を特定の1人のみが相続し、残りの親族は本来受け取れるはずの財産の価値を代償金として受け取る方法です。

相続で代償分割するメリットやデメリット

相続で代償分割するメリットやデメリット

代償分割は、不動産など分割しにくい遺産を相続した際に有効な遺産分割方法のひとつです。
代償分割をおこなうメリット、そしてデメリットについてもみていきましょう。

代償分割の具体例

複数の相続人のうち、特定の相続人がその遺産を相続する代わりに、ほかの親族に対して代償を支払う方法です。
たとえば、亡くなった方が不動産を所有していて、相続人が故人の3人の子どもだとします。
長男のみが不動産を受け継ぐと決めた場合、代償として他の2人には該当の不動産の価値の1/3ずつが支払われます。
また、子どもの1人が2000万円の価値がある不動産を受け継ぎ、もう1人が1000万円の価値がある株券を受け継いだ場合、差額の1000万円をもう1人に支払うことも代償分割の方法です。

メリット

代償分割とは、遺産となった土地と自宅に居住していて、これからも住み続けたいと希望している親族に向いている方法です。
また、故人が農業や非上場の会社経営などの事業を営んでいた場合、経営を継承する方がすでに決まっているケースにも適しています。
等価分割の場合は財産を売却する必要がありますが、代償分割であれば故人の財産をそのまま残したまま分配することが可能です。
思い出がある土地や住居を、売却せずに残しておきたいと考える親族にも適しています。
代償分割をおこなうことで、共有分割によって発生するトラブルを避けられることもメリットです。
不動産を共有名義にして分配すると、相続人の数だけ持ち分を所有する人数が増えます。
経年によってさらに相続が発生すると、持ち分の所有者が増加し、そのなかに連絡が取れない方が出る可能性もあります。
また、所有している不動産を売却したい、大規模なリフォームをしたい場合には、持ち分所有者全員の同意が必要です。
所有者が多いと同意を得るまでに時間がかかり、連絡先が不明な方がいると手続きが進まないトラブルが発生する可能性があります。
代償分割を選択することで、不動産の共有を避けておき、将来的に起こりうるトラブルを防げます。
土地の場合、特例を利用すると税金が抑えられるケースが多いです。
小規模宅地等の特例は、故人が遺した評価額を80%減少させる制度で、故人の家族が自宅に住み続けられるよう配慮されています。

デメリット

代償分割には、メリットだけでなくデメリットもあります。
以下のポイントをあらかじめ把握しておくことが重要です。
代償分割をおこなう際には、相続する不動産などの評価額の算出が必要です。
受け継ぐ方によって、不動産などの価値の算出方法が異なるため、代償となる金額に対する認識の相違が生じる可能性があります。
このため、代償金額についての話し合いがうまく進まず、トラブルに発展する場合も考えられます。
さらに、故人の不動産や住宅を現金化するわけではないため、代償金を自分自身の貯蓄から支払う必要が生じることもあるでしょう。
ほかの親族に対して、代償金を支払える財力がない方には不向きです。
代償は現金に限らず、別の不動産や債権などで支払うことも可能ですが、当事者同士が納得するまでの話し合いが必要です。
また、財産が不動産の場合には、別途手数料や所得税が発生することにも注意するようにしましょう。

相続で代償分割する場合の遺産分割協議書の書き方

相続で代償分割する場合の遺産分割協議書の書き方

代償分割をする場合の具体的な手続き方法や、税金の計算方法について知っておきましょう。

遺産分割協議書を作成する

代償分割で遺産を分ける際には、遺産分割協議書の作成が必要です。
この書類がない場合、または書類に分割内容を明記しないままで分割すると、代償金の支払いが贈与とみなされる可能性があります。
贈与と見なされると、贈与税が課税されるリスクがありますので、これを避けるためにも、法律の専門家に相談することが重要です。
そのあと、記載内容を決定し、遺産分割協議書を作成するか、専門家に作成を依頼することをおすすめします。
こうした手続きを経ることで、トラブルを防ぎ、円滑な相続手続きが進むでしょう。

税金の計算方法

代償分割において代償金を支払った方の相続税は、受け継いだ財産の評価額から支払った代償金を差し引いて算出されます。
これにより、代償金を払った側の課税対象が減少します。
一方、代償金を受け取った方は、代償金と代償の対象となった財産の評価額を合算し、これにくわえてほかの相続財産を足した総額が課税の対象となります。
ただし、総額は変わらないものの、代償金の額によって課税される金額に違いが出てくるため、注意が必要です。
相続税額は、受け継いだ財産の評価額または代償分割時の時価を基準にして算出されるため、事前に評価額をしっかり把握しておくことが重要です。

まとめ

代償分割は、亡くなった方の財産を分ける方法のひとつです。
相続人のうち1人が財産を受け継ぎ、他の方に対して本来受け取れる財産分の金額を代償として支払い、事業の継続や住宅に住み続けたいなどのケースに向いています。
分配の手続きがスムーズにおこなえ、今後発生する可能性があるトラブルを回避できます。
代償分割をする際には、遺産分割協議書に明記が必要ですので、専門家に相談をしながら進めていきましょう。


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