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共有名義とは?共同で土地を購入するメリットと注意点を解説

共有持分売却窓口のお役立ちブログ

新井 一毅

筆者 新井 一毅

不動産キャリア22年

共有名義とは?共同で土地を購入するメリットと注意点を解説

「不動産を複数人で所有していても大丈夫なの?」と疑問を持つ方は多いです。
共有名義にすると住宅ローンの借入額が増えたり、税制面で控除を受けられたりメリットが多い一方で、気を付けるべきポイントもあります。
本記事では、共有名義とはなにかお伝えしたうえで、共有名義で土地を購入するメリットとデメリット・注意点を解説します。

共有名義とは

共有名義とは

共有名義とは、土地や建物などの不動産を取得するために複数人で共同出資する代わりに、出資額に応じて所有持分を分け合って登記する方法です。

所有持分の分け方

たとえば、5,000万円の土地と一戸建てを夫婦が2,500万円ずつ出資した場合、夫婦それぞれ50%(2分の1)の所有持分で登記されます。
5,000万円の土地と一戸建てを親が3,000万円・子どもが2,000万円ずつ出資した場合、親が60%・子どもが40%の所有持分で登記されます。
このように所有持分は、あくまで取得時に出資した金額に応じて決めなければなりません。
出資をしていなくても所有者が亡くなったときに、相続人に該当する場合は、法定相続の割合に応じて所有権が分配されます。
つまり、共有名義は2人と限らず、不動産の所有者が複数人いる場合もあります。

共有名義の問題点

大昔の土地で相続が積み重なると共有者が100人越えになって、所有者の把握すら困難で手をつけられない問題に悩む方も多いです。
複数人で不動産の所有権を持つ共有名義に対して、1人が不動産を所有している状態を単独名義といいます。
単独名義は、不動産を取得するための資金調達を1人でおこなっている場合、1人の名前で所有権が登記されます。
所有権が1人に委ねられており、売却・建て替え・運用・処分など不動産の権利や形を変える判断は独断で可能です。

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土地を共有名義で購入するメリットとデメリット

土地を共有名義で購入するメリットとデメリット

土地を共有名義で購入するメリット

土地を共有名義で購入するメリットは、共有者全員が住宅ローン控除を受けられる点と相続時の節税ができる点です。
まず、夫婦で共同出資をする際に住宅ローン契約を締結した場合、契約者それぞれが住宅ローン控除を受けられます。
住宅ローン控除とは、毎年12月31日時点の住宅ローン残高から0.7%を上限に所得税と住民税が還付される控除制度です。
たとえば、住宅ローン残高が2,000万円ずつあった場合、上限14万円で所得税と住民税が還付されます。
保険料控除は所得から一定金額を控除して税額を算出しますが、住宅ローン控除は税金自体が減額されるため控除の上限額まで節税できない可能性が高いです。
住宅ローンで共同出資をしていれば、それぞれの出資者が持分割合に応じて控除額の上限が決まるので、50%であれば7万円ずつ所得税と住民税から還付が受けられます。
控除額の上限まで還付を受けられる可能性がある点が、大きなメリットです。
ただし、特別な事情などがあって共同出資者の片方の収入がゼロになった場合に限っては、還付金額が大幅に減額されるため注意が必要です。
続いて、共有者の1人が亡くなって相続が発生したときや、該当不動産を売却して譲渡所得を得るときにも節税効果が期待できるでしょう。
不動産の相続対象は、被相続人の持分のみです。
つまり、単独名義で所有しているよりも所有権を分割していた方が、不動産価値を算出する基礎金額を最小限に抑えられます。
不動産売却で譲渡所得が発生した場合、所得期間に応じて最大40%の税金が課せられますが、居住用物件に対しては最大3,000万円の控除が適用されます。
所有者全員に控除が適用されるので、2人で所有している不動産に対しては最大6,000万円が適用される仕組みです。

土地を共有名義で購入するデメリット

土地を共有名義で購入するデメリットは、売却時が面倒になる点と、相続後は名義人の増加する可能性がある点、そして固定資産税の支払い通知が代表者のみに郵送される点です。
まず、共有名義の土地は、共有者全員の合意がなければ売却できません。
夫婦関係が悪くなっていたり価値観の異なる親族がいたりすると、売却したい方と所有し続けたい方で意見が対立してしまいます。
また、全員が合意していても共有者の1人が海外などの遠方に住んでいる場合は、署名・押印などの手続きが進みません。
このような理由から、不動産を複数人で共有するにはリスクがあるともいわれています。
続いて、共有者の1人が亡くなると法定相続人に所有権が回るため、放置しているとどんどん共有者の数が増えてしまいます。
はじめは2人で所有していたはずの不動産も、3人の子どもに相続されれば共有者は一気に4人に増えて、時間が経つほど細分化されていくでしょう。
売却するには共有者全員の合意が必須なため、相続によって共有者が増えると、不動産を管理するハードルが高くなります。
最後に、所有している不動産には固定資産税・都市計画税・維持や管理に関する経費がかかります。
請求書の通知は代表者のみに通知されるため、本来であれば持分割合に応じて共有者が税金や経費を支払うべきです。
しかし、非協力的な共有者がいたとしても法的な罰則はないため、金銭的な負担が偏ってトラブルになるケースが散見されます。

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土地を共有名義で購入するときの注意点

土地を共有名義で購入するときの注意点

土地を共有名義で購入するときの注意点として、持ち分の明確化と財産分与のトラブルリスクの2点が挙げられます。

贈与が疑われるケース

夫婦・親子など親族で共同出資する場合、ついつい持分割合を曖昧にする方も少なくありません。
たとえば、5,000万円の不動産に対して夫が3,000万円・妻が2,000万円出資した場合、持分割合は60%と40%になります。
しかし、夫婦だからとの理由で持分割合を50%・50%にすると、共有者間で贈与がおこなわれたとみなされる可能性があります。
なぜなら、妻は10%分の資金を出さずに無償で受け取っているからです。
税務署から贈与と判断されると、申告漏れのペナルティを含めた税金の支払いを命じられる可能性があるため、気を付けましょう。

利害が一致しないケース

続いて、土地を購入するときはお互いの利害が一致していたとしても、将来的にずっと利害が一致するとは限りません。
たとえば、夫婦で離婚を決めたり親子関係が悪くなったりした場合、共有者の1人は売却して現金化したものを分配したくても片方が合意しない可能性があります。
とくに、マイホームとして長く住んでいた建物が建っているのであれば、土地だけ売却しようにも購入希望者は見つからないでしょう。
そのため、強制的に家から出されてしまうとなれば、共有者間での売却合意の形成が難航しやすいです。

住宅ローンの返済が済んでいないケース

共有者間で揉め事が起きたタイミングで、まだ住宅ローンの返済が済んでいない場合は、より複雑になります。
たとえば、親子で2,500万円ずつ出資した5,000万円の不動産を子どもが引き継ぐとなったものの、親が住宅ローンの支払いを拒否したとします。
その場合は、息子がすべての住宅ローン残高の支払いをするべきですが、2倍になった残高に対して金融機関が納得するとは限りません。
2人分の残高に対して返済能力が十分ではないと判断された場合、親がローン残高の返済を続けるか、不動産を売却して返済に充てなければなりません。

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まとめ

共有名義で土地を取得すると、住宅ローンの借入額の上限が高くなったり、各種控除などが二重で受けられたりとメリットが多いです。
一方で、売却するときに意見が一致しなければ、いつまでも処分できないなどのデメリットがあるため、注意が必要です。
将来的なリスクを理解したうえで、共有名義で土地を購入するべきかを判断しましょう。


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