不動産所有者が行方不明時にやるべき失踪宣告について!売却方法もご紹介

土地や建物の所有者の行方がわからなくなったらどうなるの?と疑問を持つ方は多いです。
基本的に、不動産売却は所有者がおこなう必要がありますが、正式な申請手続きをすれば、親族が代わりに売って現金化できます。
本記事では、失踪宣告の概要と申し立て方法をお伝えしたうえで、売却方法と不在者財産管理人について解説します。
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
失踪宣告の概要と申し立て方法

失踪宣告とは、生死不明の人に対して、法律上「死亡した」とみなす手続きです。
土地や建物などの不動産の所有者(登記されている方)の行方がわからない場合、親族たちはいつまでも財産を管理・相続できません。
共有名義で登録されている土地や建物も、行方不明者の意思がわからないため、いつまでも運用・売却できずに放置されてしまいます。
こういった問題に対処すべく、親族などが申し立てをすれば、行方不明者が死亡したとみなされ、土地や建物の売却・相続が可能になります。
失踪宣告の種類
失踪宣告の種類は、普通失踪と特別失踪(危難失踪)の2種類です。
普通失踪とは、特別失踪に該当しない状態で、生死がわからなくなって7年以上経過しているケースで申し立てが可能です。
申し立てが承認されたら、失踪日から7年経過した日が死亡日として記録されます。
特別失踪(危難失踪)とは、戦争・船舶事故・自然災害など死亡に関わる原因が明確なケースで申し立てが可能です。
該当する災難が発生した日から1年経過した日が死亡日として記録されます。
失踪宣告の手順
失踪宣告を申し立てする手順として、まず申立書・行方不明者の戸籍謄本と戸籍附票・失踪を証明する資料・申立人と行方不明者の利害関係を証明する書類を用意します。
続いて、必要書類をまとめて家庭裁判所に提出してください。
ここで、家庭裁判所に申し立てできるのは、親族・相続人・遺言書に記載されている人・財産管理人など、何かしらの利害がある方のみです。
収入印紙代800円・広報広告料4,816円・郵便切手などの諸費用は、申立人が負担します。
申し立てが認められると家庭裁判所が調査をして、書類の確認・聞き取りなどを通して公示催告に進みます。
公示催告とは、行方不明者本人やその知人がいたら申し出るように裁判所の掲示板等で催告する作業です。
有力な申し出がなければ失踪宣告が確定するので、10日以内に行方不明者本人の本籍地もしくは申立人が済んでいる地域の役所に失踪届を提出してください。
失踪届を提出する際は、家庭裁判所から交付される審判書謄本と確定証明書が必要です。
すべての手続きが完了すると、婚姻の解消・相続の開始・相続人からの女性・死亡保険金の請求などが認められます。
▼この記事も読まれています
共有名義の不動産はトラブルが起きやすい?3つのケースで解説
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
所有者や共有名義人が行方不明の不動産の売却方法

失踪届の提出が必要
所有者や共有名義の行方がわからない不動産を売却するためには、第一に失踪宣告をして失踪届の提出が必要です。
しかし、失踪届を出しただけでは売却作業ができません。
なぜなら、不動産登記には行方不明者の名前が記載されており、申し立てをした人の所有権は証明できないからです。
よって、所有者や共有名義人が行方不明の不動産を売却しようと考えているのであれば、失踪届を提出したあとに相続登記をおこなってください。
失踪届の提出は役所もしくは役場ですが、不動産登記の手続きは法務局でおこないます。
必要書類は、登記申請書・被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本もしくは除籍謄本・相続人全員の戸籍謄本と住民票の写しです。
代理人が登記の手続きをする場合、追加で委任状が必要です。
共同相続人がいる場合、追加で遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書が必要となります。
さらに法務局から指定された場合、遺言書・固定資産評価証・相続関係の説明図を用意したうえで手続きに進みます。
必要書類の提出
必要書類の提出方法は、税務署の窓口・郵送の2種類です。
提出書類に不備がなければ、法務局から登記完了証が交付され、あらかじめ希望すれば、登記識別情報通知書を郵送してもらえます。
登記完了証明と登記識別情報通知書が交付されたら、手続き完了です。
ちなみに、失踪宣告の申し立てが承認されたあとに行方不明者が発見された場合、失踪宣告の申し立てを取り消せます。
取り消しの手続きが完了したら、可能な限り財産の状態を宣告前の状態に戻さなければなりません。
たとえば、失踪宣告確定後に相続された土地を更地のまま放置していた場合、更地ごとすべて行方不明者が所有者として登記され直します。
相続された建物の50%だけ売っていた場合、売却した部分に関しては売買契約が成立してしまっているので、行方不明者に返還されません。
所有状態に応じて返還の義務が異なるので、まずは行方不明者が見つかった時点での財産の状態を確認するようにしてください。
▼この記事も読まれています
不動産の共有名義を解消する方法は?共有したままにするリスクも解説
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
不在者財産管理人とは

不在者財産管理人とは、生死のわからない行方不明者の代理として財産管理をおこなう権限を持つ方のことです。
本来であれば、所有者しか土地や建物の運用・売却・解体などが認められていませんが、不在者財産管理人がいれば処分したい不動産を売却できます。
共有者の1人が行方不明になっている状態でも、本来であれば全員の合意が必要になるので、いつまでも売却手続きできません。
不在者財産管理人を立てる流れ
そこで、不在者財産管理人を用意すれば、行方不明者の代わりに売却の合意が可能です。
不在者財産管理人を立てるには、候補者を選定し家庭裁判所にて専任の申し立てをしたあと、権限外行為の許可をもらう流れとなります。
まず、不在者財産管理人になる方を決めますが、基本的には行方不明者と利害関係のない第三者から選ばなければなりません。
弁護士などの専門家を候補者にしても良いですが、依頼料がかかります。
続いて、家庭裁判所に候補者の選任申し立てをしてください。
ここで申し立てできるのは行方不明者と利害関係のある方のみで、第三者が申し立てをしても認められません。
必要書類
必要書類は、申立書・不在者の戸籍謄本(全部事項証明書)と戸籍附票・不在者財産管理人候補の戸籍附票(住民票)・不在事実を証明する資料・財産に関す資料・利害関係を証明する資料です。
申し立てをするためには、800円の収入印紙や連絡用の郵便代金などの諸費用が発生する可能性がありますが、すべて申し立てをする方が負担します。
不在者財産管理人への依頼料は行方不明者の財産から支払いができますが、財産よりも依頼料が高いときは申立人が不足分の支払いをする義務があります。
申し立てをしたら家庭裁判所から権限外行為の許可を申請して、正式に許可をもらってください。
権限外行為の許可をもらわない限り、不在者財産管理人は行方不明者の土地や建物を代理で売却する権利が得られません。
申請をしてすぐに許可がもらえるのではなく、家庭裁判所が承認するかどうかを判断する期間が発生します。
その期間中に、申立人や不在者財産管理人が家庭裁判所に呼び出されて事情確認される可能性もありますが、スムーズに進めるためにも応じてください。
家庭裁判所から権限外行為の許可がおりたら、不在者財産管理人が代理で土地や建物の売却に携われます。
▼この記事も読まれています
共有物分割請求訴訟とは?メリットとデメリットについて解説
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
まとめ
土地や建物の所有者の行方がわからないと売却や相続できずに困ってしまいます。
特定の死因が推測できない場合は7年、地震や水災など特定の死因が推測できる場合は1年で失踪宣告の手続きが可能です。
また利害のない第三者を不在者財産管理人にすれば代理で売却できる可能性もあるので、状況に応じて対処しましょう。
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
