共有名義の土地を分筆できる条件は?メリットとデメリットを解説

共有持分売却窓口のお役立ちブログ

新井 一毅

筆者 新井 一毅

不動産キャリア22年

共有名義の土地を分筆できる条件は?メリットとデメリットを解説

共有名義で所有している土地は、実は条件さえクリアしていれば分筆できるのをご存じでしょうか。
そこで今回は、分筆に必要な条件について解説します。
また、手続きをするメリットとデメリットにも触れているので、現在所有している不動産についてお悩みの方は参考にしてみてください。

共有名義の土地を分筆できる条件

共有名義の土地を分筆できる条件

共有名義の土地を分筆するためには、どのような条件をクリアする必要があるのでしょうか。
以下では、分筆できる条件について詳しくご説明します。

最低面積をクリアしている

分筆をおこなう場合、敷地面積がそれぞれ0.01㎡以上であることが最低条件となります。
したがって、分筆によって敷地面積が0.01㎡未満となる場合、手続きをおこなうことはできません。
また、市区町村によっては、上記とは別で分筆の最低面積が設定されていることもあります。
そのため、手続きを希望する場合は、最低面積の規定があるかどうかを確認するようにしましょう。
また、市区町村によっては景観保護に力を入れている場合があり、建築基準法で定められている広さよりも厳しい条件で建物の最低敷地面積が設定されていることがあります。
このような場合には、分筆をおこなっても最低敷地面積を満たさず、住宅が建設できない可能性があるため注意が必要です。
まずは、分筆の最低面積が設定されていないかを確認したうえで、役所で建築に関するルールを確認しましょう。

過半数の同意が必要

2023年3月までは、土地の共有名義人と連絡が付かない、一部の共有名義人の同意が得られないなどの場合は、分筆ができない仕組みでした。
しかし、2023年4月1日には、この仕組みが変わっています。
現在では過半数の共有者の同意を得られれば、手続きをおこなって分筆をしても良いとされているのです。
この場合は、同意してくれた方の申請書をすべて提出する必要があります。
仮に一部の共有者に難色を示されてしまっても、過半数の共有者が理解を示してくれれば問題ありません。
ただし、あくまでも同意してくれる方が過半数の場合のみです。
もし、反対している方のほうが多い場合、分筆の手続きはできなくなるので注意しなくてはいけません。

隣地の所有者と境界確定をおこなう

分筆をおこなうには、土地の境界を確定させる必要があります。
境界を確定するためには、隣地の所有者の立ち合いのもとで測定をおこないしましょう。
隣地の所有者抜きで境界を確定させることは、後々のトラブルにつながる恐れがあるため、手続きをおこなうことができません。
ただし、立ち合いには法的な義務がないため、関係が良好でない場合は断られる可能性があります。
その場合は、境界確定ができなくなってしまいます。
また、所有者の所在が不明であったり、誰も住んでいないため連絡が取れない場合もあるでしょう。
そういったケースのように、自力で手続きを進めるのが困難な場合には、不動産会社に相談するのがおすすめです。

共有名義の土地を分筆するメリット

共有名義の土地を分筆するメリット

共有名義の土地を分筆すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
以下では、メリットについて詳しくご説明します。

単独所有できる

メリットとして、単独所有できる点が挙げられます。
共有名義の場合、一つの土地を複数人で共有している状態です。
これを人数ごとに分配すれば、それぞれが単独で不動産を持てるようになります。
単独所有なら、その不動産を売却したり、建物を建てたりするなど、自由に扱えるのが魅力の一つでしょう。
そのため、活用方法における自由度が高くなり、自分の思いどおりに運用することができます。
一方の共有名義のままだと、建築や売却するときにほかの方から許可を得る必要があるため、手続きが面倒になってしまいます。
活用や売却において、全員に相談するのは手間がかかるかもしれません。
しかし、単独所有になることで、そうした問題を解消することができるでしょう。
不動産の活用方法は、一人ひとり異なると考えられます。
そのため、身内同士で意見が食い違い、揉め事が生じるケースが少なくありません。
そうならないように単独所有の手続きをおこなうことで、こうしたリスクを回避できるでしょう。
ただし、分筆しただけでは単独所有にはなりません。
手続きしたあとに、所有権移転登記をおこなって、初めて自由に扱えるようになります。

市場価格が高くなる

基本的に土地が共有名義の場合、市場価格の5~7割の金額で扱われることがあります。
これは、共有名義で不動産を所有していると、通常よりも手続きの手間がかかるなど、扱うハードルが高くなるためです。
それにより、売却時にあまり収益を得られないかもしれません。
また、リスクのある物件を積極的に購入することは少ないでしょう。
しかし、分筆して単独所有にすれば、こうしたリスクが解消され、市場で通常どおりの相場で扱われるようになります。
くわえて、立地や周辺環境によっては、相応の収益を得られる場合もあるため、売却を考えている方にはおすすめです。

いろいろな方法で活用できる

先述したように、土地を共有で所有している状態では、独断で売却したり建築したりすることはできません。
しかし、分筆によって地目に応じた活用が可能となり、自分の希望に応じてさまざまな活用方法が選べるようになるでしょう。
地目とは、土地の用途のことです。
たとえば農地や畑など、地目は主に23種類あり、その中から自分が希望する用途を選択することができます。
ただし、選べるのは一つの地目のみです。

共有名義の土地を分筆するデメリット

共有名義の土地を分筆するデメリット

共有名義の土地を分筆するのは、メリットばかりではありません。
以下では、デメリットを詳しくご説明します。

労力がかかる

先述したように、土地を単独で所有するためには、過半数の方に同意してもらう必要があります。
これまでは全員の許可が必要だったことから考えるとハードルは下がったものの、少なからず労力がかかります。
なかには、普段からほとんど連絡を取っていない方がいるなど、コミュニケーションが取りにくい場合もあるでしょう。
また、境界確定のためには隣地を所有している方に立ち会ってもらう必要があります。
この際に相手の方と話し合ったり、協力してもらえるよう頼んだりする手間もかかります。

固定資産税が高くなる

固定資産税は、建物があると税額が低くなる傾向があります。
そのため、分筆して更地の状態にすると、固定資産税が高くなってしまいます。
もし、固定資産税の対策をしたい場合は、土地を売却するか建物を建設するなど、さまざまな方法を考える必要があるでしょう。
いずれにしても、そのままにしておくと固定資産税が余分にかかるため、注意が必要です。

価値が落ちる場合も

場合によっては、手続き後に土地の価値が下がる可能性もあります。
たとえば、土地を分割した結果、その敷地の日当たりが悪化したり、高低差が激しいことで建築上の問題が生じたりすることがあるかもしれません。
こうしたトラブルを避けるためには、事前に土地をどのように分けるかを検討する必要があります。
その際、面積だけでなく、形や位置関係も考慮して決定しましょう。
それにより、不動産がどのような状態になるかを予測しておけば、分筆後に問題が発生する可能性が低くなります。

まとめ

共有名義で所有している土地を分ける場合は、過半数の方の同意を得て、境界確定をおこなう必要があります。
単独所有だと活用方法の自由度が高くなるメリットがあります。
ただし、価値が落ちるリスクもあるので、十分考えながら手続きをおこないましょう。


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